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不動産登記
不動産の名義を変更する手続きを不動産登記といいます。
不動産を所有する方がお亡くなりになった場合、最寄りの法務局で相続による所有権移転登記を申請します。
相続による所有権移転登記を相続登記と呼びます。
相続登記は、法律に定められた期限はないですが、相続登記をしなければ、不動産を売却等の処分をすることができなくなる等、財産管理の上で支障が出ます。また、金融機関の担保に入った不動産を相続した場合、遅滞なく相続による所有権移転登記をしなければならないことになっています。
相続登記は、相続を証明する亡くなった方の出生から死亡までの全部の原戸籍や除籍、戸籍や遺産分割協議書と印鑑証明書、相続人の方の戸籍抄本、相続される方の住民票などの不動産登記法に規定された添付書類と申請書を法務局に提出する方法により手続きを行います。
司法書士は、戸籍の取寄せから相続人調査、登記に必要な書類の作成を依頼することができます。
相続登記は、法律上は弁護士の先生も行うことができますが、登記を業務として行っている人はほとんどいないため、司法書士の独占業務になっています。
また、行政書士は、法務局への手続きを業としてすることができません。
預貯金
遺産分割協議の成立前は、遺産分割調停又は審判事件の場合は別として、原則として相続開始時の預貯金額について法定相続分の3分の1まで払出をすることができますが、遺産分割協議が成立した後でなければ、預貯金の全額を引き出すことができません。
金融機関で預貯金の相続手続きは、遺産分割協議をした後、相続を証明する亡くなった方の出生から死亡までの全部の原戸籍や除籍、戸籍や遺産分割協議書と印鑑証明書を提出して、金融機関所定の用紙に所定の事項を記載します。
金融機関で預貯金の相続手続きと法務局での相続登記は、必要書類が概ね同じで、金融機関も法務局もコピーを添付することで原本の返却を受けることができ、使いまわすことができます。
金融機関の預貯金の払出の手続きは、司法書士と弁護士の先生に依頼することができます。
株式や国債
株式は、市場で取引できる上場会社の株式と非上場株式があります。
非上場株式や合同会社などの持分会社の持分は、会社の定款で相続できるかを調査して、相続できる場合は、会社の経営状況などを考えて遺産分割をします。会社の経営を良く知る、顧問の税理士の先生の意見を参考に遺産分割をすることになります。
上場会社の株式や国債は、相続される人の証券口座に移すことができます。預貯金の相続手続きのように、相続を証明する亡くなった方の出生から死亡までの全部の原戸籍や除籍、戸籍や遺産分割協議書と印鑑証明書を提出して、証券会社所定の用紙に所定の事項を記載して手続きをします。
調停や裁判
遺言があれば遺言の内容で相続することになりますが、遺言がない場合、法定相続分で相続することになり、遺産分割協議により財産を分けることになります。実務では遺言がある場合は稀で、ほとんどの相続は遺産分割協議を行います。
遺産分割協議は、相続人全員が話し合いをしなければならないのですが、話し合いがこじれ、遺産分割協議ができない場合があります。その場合、弁護士の先生に依頼して協議をしたり、家庭裁判所に調停や審判の申立を行い、裁判所を通じて解決することになります。裁判所の司法統計によると1%程の相続で調停事件になっているようです。
司法書士は、遺産分割協議書の作成と調停や審判の申立書等の裁判所に提出する書類の作成業務をすることができます。
相続税
相続税の申告は、税理士の先生のお仕事です。
相続税が課税される方は、死亡した日から10カ月以内に相続税の申告をしなければいけません。多くの方が相続税のご心配をされますが、相続税は、法律の規定により課税される財産の価格に対して控除される金額があるため相続税が課税される方は少数です。国税庁が発表した相続税の申告実績の概要によると全国平均で平成30年は8.5%、平成29年は8.3%で、地方は課税対象となる不動産価格が安いため全国平均よりもさらに少ないと考えられます。
TEL 0584-47-5034FAX 0584-47-5708